2010年6月23日水曜日

ユンボが見た陶螢庵みとら窯物語 Ⅱ

5月1日 本焼きに入った

前日からすでにはじまった 本焼きだが
4日まで本当に 炊き続けるのか
先の長いことになった
午後1時には下の窯が 
1200度を達成した
そして 上の窯を1200度に 
上げる作業が始まった
一進一退を繰り返し
1100度まではいくが
なかなか1200度に 達しなかった

5月2日 午前11時 ダンパーを開け
ついに上の窯も 1200度を達成した
火種を作り 灰で一杯になるよう
気を使いながら まきをくべる
横ざしも 10本から5本に少なくし
温度が下がると同時に 
その繰り返しだ
下と横ざしの格闘だ

5月3日ついに1284度を達成

午後2時過ぎ 1240度を超えた
窯元にそれを告げると 
1280度まで上げることになった
過去には1240度で終わっていたが
今回はその上の温度に 
挑戦することになった
中の作品が 壊れてしまわないか
心配したが 大丈夫だということで
未知の温度に上げることになった

横ざしを3本にして 温度計との
戦いが始まった
午後3時前 1284度を達成した
しばらくこの温度を保ちながら
達成感を 味わった

今度は下の窯を 
その温度まで上げる作業が 始まった
火種を作り 横ざしを繰り返す
5月4日最終日へと 
日付も変わっていた
すでに 下の窯は1240度を
達成していたので 
最後の仕上げであった
今回の登り窯は 
最初から順調であった
こんなに簡単に 
温度が上がっていいのかと
逆に心配になるほどだった
去年までの格闘が 嘘のようである

登り窯の窯焚きが終了

午前11時 耐熱コンクリートで
焚き口すべてを ふさいで窯焚きは終了した
作品の仕上がりが 気になるが 
とりあえず 今年のお祭りは終わった
皆の顔に安どの色が見える

露天ぶろにつかり 疲れをいやす人
ビールを飲んで 喉をうるおす人
食事の用意をする人
あとかたずけをする人
作品の仕上がりを 話し合う人
それぞれが 満足した窯焚きだった

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