2010年1月31日日曜日

ユンボが見た陶蛍庵(とうけいあん)みとら窯物語

作業小屋で猛練習

JRから 貨車を買った
基礎工事には 駆り出されたが
貨車はさすがに重いので 
私の出番はなかった
電気をつけ 水道を引くと 
立派な 作業小屋が完成した

小屋の中で 毎日 陶芸に打ち込んだ
形も崩れず 作品と呼べる 陶器になってきた
その頃から 誰も笑うことがなくなった
陶芸を始めてから 2年が経っていた

窯を焚くたびに 
粘土の特性を生かした 
作品ができてきた
出来上がった作品を見て 
欲しいといえば 
ご主人様は笑顔で 持っていけ
と言って くれてしまった

バーべキュ―ハウスを建てた

平成8年になると バーべキュ―ハウス を建てた
2間まっ角のあずま屋だった
屋根は銅板ぶきの 本格的なものだった
土間を固め 1m角のコンロを作った
稲わらを燃やした 灰を入れた

夏になると 生ビールを持ち込み
仲間を集めて 肉を焼いて
バーベキューを 楽しんだ

陶芸に飽きると 
庭園の手直しが始まった
何トンもある 大きな石を運んできては
あちこちに 置き始めた
ご主人様の頭の中には 
完成後の景観が
インプットされて いるようだ

てびねりを貫く

独学で陶芸を始てから 
一貫していたのが
電気ロクロではなく 粘土を紐にして
ドベイでつなげ 一段ずつ  積んでは伸ばし 
形を作っていく  てびねり という技法だ 
今もてびねり 一筋だ

ユニークだった教え方

この頃には 小板橋昌弘さんは 
自分の教室を持っていたようだ
ご主人さまを頼って 
陶芸を教えてほしい という人が現れた
ご主人様は 快く引き受けた 
作りたいものを作らせ 
アドバイスを聞きながら 
学んでいく という教え方だった
これが後に 自由な発想の 
作品作りへと 進化して行った

0 件のコメント:

コメントを投稿